らいき烈伝：お金を稼いだ後に見える景色

離婚した私は、愛知から大阪に戻ってきて

すぐに仕事の面接を受けることにしました。

「縁を切ってでも結婚する」と両親に言ってしまったので

実家には帰ることができませんでしたし、

友達も連絡先から全て消していたので頼れませんでした。

なので、何がなんでも仕事を見つけるしかなかったのです。

ネットカフェにこもり、がむしゃらに仕事を探しました。

そして、待遇の良さそうな仕事を見つけ、すぐさま、応募しました。

ラッキーなことにすぐ面接を設けてくれて翌日の午前中にその会社に向かいました。

仕事は工場の現場仕事でした。

正直、やりたくはありませんでした。

でも、私は、

背に腹は代えられない状況でしたので、

やるしかなかったのです。

「面接に受かるのか、、、

　受からなかったらどうしよう。。。」

とても緊張状態していましたが、

とにかく、やる気と元気だけは相手に伝わるように意識しました。

私の想いが届いたのか、それとも、面接官ができた人だったのか、その場で採用の通知をしてくれて

さらに、その日に寮も用意してくれました。

「これで、０からまた出発できる。。。」

本当に感謝の気持ちでいっぱいでした。

工場で朝から晩まで働きました。

毎晩、クタクタな状態でしたが、工場の給料だけでは満足できなかったので掛け持ちの仕事も探しました。

そして、朝から翌日の朝方まで毎日働きました。

睡眠時間は、１日およそ２時間。

毎日、金縛りにあいながらも最初の１ヶ月間、がむしゃらに働きました。

しかし、、、

６０万円を稼ぐのが限界でした。

離婚相手の親に低学歴を馬鹿にされて、

「何としても、その人たちより稼いでやる！」

と思いましたが、今の仕事に限界を感じていたのです。

そんなときに、ふと、

「雇われずに、時間を使わずに、お金を稼ぐ方法はないか？」

ということを私は思ったのです。

そして、スマホで〝副業〟をキーワードに

たくさんリサーチしました。

その中でも、これならスキマ時間にできそうって思ったのが

『情報商材』でした。

いわゆる、ネットビジネスという業界です。

私は全くの初心者ですし、正直、ネットは苦手な方でした。

なので、自分１人で始めるのには不安がありました。

いろいろ調べてみたら

ネットビジネスのスクール的なものがあるらしく、

入会金は・・・３０万円。

自分の強みになることを発信して、メルマガに読者を集めて、無料配信で教育をして、最終的に有料の情報を販売するという内容でした。

私にとっては未知の世界でしたし、

「めっちゃ稼げそう！」と思いました。

それに、掛け持ちの給料が入ったタイミングで経済的にも余裕があったので、入会することにしたのです。

しかし、、、

まず、

「自分にとっての強み、得意分野って何？」

というところから特に思い付かなく。。。

相談する相手もいなくて、

「マニュアルを見てやってください」

という放置プレイだったのですぐに挫折。

根拠のない自信があっただけにショックも大きかったですし、これからどうしていけばいいのか

とても迷っていました。

そんなときに、、、

旧友のA君とランチに行く日がやってくるのです。

久しぶりに会ったA君からとても余裕を感じました。

成功している雰囲気もあり、中学の頃にはなかった格好よさがあったのです。

精神の限界を感じていた私は昔話に花を咲かせることなく、

「今は何をやっているのか？」

を率直に聞きました。

彼がやっていたのは、オンラインカジノを口コミで広げていくネットワークビジネス（MLM)でした。

ネットワークビジネスと聞けば、世間では

「ねずみ講だ！」「宗教みたいなもの」

と言われがちですが、

無知だった私は話を聞いて、とてもワクワクしました。

それに、中学校の時からの友達の紹介ですし、彼も稼いでいる様子でしたから、より一層、魅力的に思えました。

実際に取り組んでみたら、毎月５万円くらいは入るようになりました。

しかし、、

報酬が入ってくる銀行が海外の銀行で、出金規制がされて、お金を引き出せなくなり、そのビジネスは２ヶ月で終わってしまいました。

それにその時、

ネットワークビジネスをやってた人たちは、

【人＝お金】

という価値観でビジネスをやっていたのですごく嫌な気分にもなりました。

そして、次に挑戦したのが、とある高額商材の販売でした。

商品の内容や販売方法を聞いてみて、とても、ワクワクしました。

「これで成功しよう！」と決めた私は、仕事を辞めて、ビジネス一本に絞りました。

「これでコケたら、生活ができなくなる」と、背水の陣に自らを追い込むことで、

熱を入れようとしたのです！

１ヶ月目、睡眠時間は２時間で他の時間は全てビジネスに費やしました。

誰よりも時間を使っていたと思います。

結果初月５０万、２ヶ月で１００万。

１年目で年収１０００万以上を稼ぐことができたのです。

そのまま２年間半も走り続けて、いつの間にか、６００人くらいの組織が出来て、会社には４.５億円の売上に貢献しました。

確かに、この時が私の人生で一番稼げました。

しかし、、、

なんか疑問が生まれたんです。

「あれ？自分は稼いでるけど、商材を買ってくれた人たちは全然稼げてないぞ？」

私は自分が稼ぐことに必死になっていたあまり、価値のない商材を売っていたことに気がついてなかったのです。

「あ〜、俺は２年半もの間、何をしてきたんだ。

　もっと周りを稼がせたい！自分だけお金を持っても幸せにはなれない」

という考え方に変わり始めたのです。

「これだけ稼いで、そこそこの生活ができているからいいや」

と、現状満足になってしまい、小さな欲の中で止まっていました。

「残り８０年近くある人生、ずっとこの状態ってマジでしんどくない？」

って自分に問いかけてみました。

私は稼いだからわかってきたのです。

ある程度のお金を得たら、自分だけを喜ばせても、ワクワクしてこないし、アイデアやひらめきも出てこなくなる。

だから、稼ぐ桁も変わることはないと気がついてしまったのです。

・もっと大きな人になりたい

・多くの人に良い影響を与えたい

・周りの人に喜んでもらいたい

素直にそう思えるようになりました。

自分の社会的成功だけを考えるような小さな欲望や願望を超えて、

みんなの社会的成功と自分の人間的成功の両方を達成できる

大きな野望や野心を持とうと決めました。

だから、そのビジネスから離れることにしたのです。

成功体験は積めましたし、お金も稼がせてもらえたので非常に感謝しています。

お金を稼いだから

次のステージに前進しようと決意したのです。